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七十七銀行がNTT Comのゼロトラストソリューションを導入 効率化と安全性を両立:セキュリティニュースアラート
七十七銀行は行員などが利用する業務用端末およびネットワークシステムにNTT Comのゼロトラストソリューションを導入した。銀行ビジネスのデジタル改革・セキュリティ対策の強化を実現する。
NTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)は2024年11月7日、七十七銀行の行員などが利用する業務用端末およびネットワークシステムにゼロトラストソリューションを導入したと発表した。
七十七銀行はこのソリューションの導入によって、安全性と利便性を両立した業務環境を整備し、銀行ビジネスのデジタル改革推進やセキュリティ対策の強化を実現する。
七十七銀行が導入したゼロトラストソリューションの強みとは?
NTT Comによると、地域金融機関を取り巻く環境は、少子高齢化や人口減少などによるマーケットの縮小に加え、顧客のライフスタイルの変化やDXの進展による異業種参入など大きく変化している。地域金融機関が競争力を高めるためには顧客体験の向上や地域に根差した企業のデジタル化支援、地域のSDGs支援など、「地域課題の解決」や「事業の多角化」が重要になるという。
ただし、限られた人的リソースでそれらを実現するためにはデジタル化やデータ活用による業務効率化が必須であり、これらを進める上では効率性と安全性を両立する強固なセキュリティが求められる。こうした背景を踏まえて七十七銀行はゼロトラストソリューションを導入した。
ゼロトラストソリューションの特徴は以下の通りだ。
- 新型端末の導入による快適な業務環境: 業務用端末として、従来のシンクライアント端末に加えて一部にセキュアFAT端末を導入した。セキュアFAT端末はネットワークへの常時接続を必要とせず、これまでと比べて快適な業務環境を提供することで業務時間の短縮を実現する
- セキュアなネットワーク: ネットワークはNTT Comの閉域サービス「Arcstar Universal One」を基盤とし、インターネットへの接続にはクラウド型のUTMとプロキシを導入することで、インターネット接続の安全性を確保する。これによって、外部サービスなどへのセキュアなアクセスを実現する
- SOCによる常時監視: NTT Comが提供する総合リスクマネジメントサービス「WideAngle」によって、セキュリティリスクが発生した際には即座に検知・隔離を実施し、専門家集団による原因分析を実行する
NTT Comは今後、ゼロトラストソリューションを全国の地方銀行に展開することで、増加・巧妙化するサイバー攻撃に対抗するとともに、行員の業務効率化につながるデジタル改革に貢献するとしている。
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