デバイスバンドplusの検証中は、Mobvoi「TicWatch Pro 5」を別の手首に巻いて同時に記録を取っていました。右手首、左手首の違いがあるかもしれませんが、歩数、心拍数、血中酸素濃度の値にかなり違いがあると感じました。
もっとも、どのスマートウォッチでもばらつきは見られます。しかも血中酸素濃度や心拍数に関しては、医療機器ではなく、単なる目安にすぎないのでそれほど気にする必要はないでしょう。
検証で困ったのが、睡眠データの自動取得が不安定なことでした。就寝前の居眠りまで計測してほしいわけではありませんが、床に就いてしっかり眠っているのに全く記録されていない、あるいはいったん覚醒した後から記録を開始するということがありました。
この問題についてはレビューでも幾度となく取り上げられており、メーカー側は、「睡眠時間計測時間帯(午後8時から午前10時の間)にアプリとデータ同期」しないようにすることで解決できると回答しています。アプリ内ではなく本体を確認しても記録が残っていないので、デバイスの問題だと思うのですが。
デバイスバンドplusで追加された機能の1つ「バイブレーションでの通知」も、少しもやもやするものでした。というのも、メール通知時の振動時間が非常に長いからです。震えるたびに「何か悪いことしたかな?」「電話かな?」と、不安にさせられてしまったからです。
優れていると感じたのは、バッテリーもちの良さです。輝度を30%程度にしつつ、心拍計測、血中酸素濃度計測、表皮温度計測は常時オン、通知時のバイブレーションもオンにした状態で46時間、つまりほぼ2日経過しても5%しか消費していなかったのです。
メーカーでは、5日〜10日の電池もちとしていますが、使い方次第ではもっと長く使えそうです。毎週日曜日に充電する、0の付く日に充電するなどの運用ができるのではないでしょうか。
センサー精度に課題があるものの、スマートウォッチのみならず、スマートバンドでもなかなか見かけない3300円という価格でここまでできるのは、純粋に「すごい時代になったものだ」という印象を受けました。「スマートウォッチを身に着けたことがないけれど試したい」というスマートウォッチ初心者や、「精度は求めない。なんとなく歩数や心拍数をカウントできていればOK」という人であれば、良い買い物になるかもしれません。
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