今週、PCパーツショップのグラフィックスカードの棚や価格表を見ると、GeForce RTX 4070以上のラインアップがほんとんど見当たらないことに気付く。GeForce RTX 4060 Tiの在庫もほとんどなくなっており、RadeonもRX 7800 XT以上のカードが見つかればラッキーといえるような状況だ。
グラフィックスカードの枯渇具合は、週単位で範囲が拡大している感がある。GeForce RTX 5090/5080カードの払底は1月末の発売時からで、2月初旬にはGeForce RTX 4070 Ti SUPER以上とRadeon RT 7900XTカードも枯渇した。
その範囲がさらに広がった背景の1つに、2月28日リリース予定の人気ゲームタイトル「モンスターハンターワイルズ」がよく挙げられている。
TSUKUMO eX.は「新しいモンハンワイルズはウルトラ(4K)スペックの推奨がRTX 4070 Ti以上/RX 7800 XT以上になっています。そこを基準にグラフィックスカードを買いにくる人が殺到し、それが買えなくなってきて高(WQHD)スペック基準でRTX 4060 Ti以上/RX 6700 XT以上を目安にする人が出てきたという感じです」と語る。
そこに加えて、「春節と世代の切り替え時期が重なって、カードの供給が追いついていないんですよね」(パソコンSHOPアーク)という。
さらには「DeepSeekがらみでGeForceもRadeonもミドルレンジ級の需要が高まっているのもあります。いろんな要因が重なって、もう異常な状況になっていますよ。マイニングブーム以来かも……」と、8〜7年ほど前を思い出すコメントも耳にしている。
あるショップは「新生活準備も兼ねて、モンハンワイルズを楽しみにしている人には悲報以外の何物でもないです」と悔しそうな表情をのぞかせた。いずれにしても、当分はグラフィックスカードが調達にしにくい状況が続きそうだ。
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